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活動報告

UNIT 32021.04.21

古都・史跡の時空間 西本昌弘

関大所蔵拓本・古典籍・古地図などの調査・撮影

 

今年度は、まず、関大博物館所蔵の本山コレク ション木崎愛吉旧蔵金石文拓本資料の中から、古都や史跡に関する拓本の 調査と撮影を行いました。

次に、関大図書館所蔵の内藤文庫本・長澤文庫本・岩崎文庫本などの古典籍の中から、古都や史跡に関わる写本を中心に調査と撮影を行いました。
このうち内藤文庫本の古典籍約40点は11月に東アジアデジタルアーカイブで公開されました。とくに、内藤文庫本の『新撰姓氏録』の冊首には、舟橋(清原)相賢(1618-89)の所蔵印が捺されていますので、江戸時代前期に遡る清家文庫本の貴重な写本であることが判明しました。内藤文庫本にはこれ以外にも 『改元部類記』『令集解』など江戸時代の良質な写本が含まれています。これらがデジタルアーカイブで公開されることによって、全国の研究者に多大の便宜が与えられることが期待されます。

また、関大図書館所蔵の「大阪関係史料」の中から、大阪の絵図・地図類を選定し、それらの調査と撮影を開始しました。大阪でも有数のコレクションのデジタル公開をめざしています。

さらに、奈良県明日香村と関大考古学研究室が共同で文武天皇陵に比定されている中尾山古墳の発掘調査を行いました。 関大ではユニット3の米田文孝氏が学生を率いて発掘を主導しました。
調査成果については、中尾山古墳特集のところで詳しく紹介します。

▶︎中尾山古墳特集ページ

 

この他、KU-ORCASと東西学術研究所の共催で、以下のような研究例会も開催いたしました。

2020年12月11日(金) 児島惟謙館1階第1会議室(Zoomオンライン併用)
山口哲史(関西大学大学院)「平安時代 四天王寺における天台宗の受容―法隆寺との比較を通じて―」
曾昭駿(関西大学大学院)「北条貞時 十三年忌供養記」からみる鎌倉禅林」
鈴木景二(富山大学教授)「古代寺院の門の神将について」